不動産投資を始めたいけれど、「どんな物件を選べばいいのか分からない」と悩む初心者は多いものです。
私自身、元不動産屋として働き、現在は投資家として実際に物件を運用していますが、
最初の選び方を誤って苦労した経験があります。
この記事では、不動産投資初心者が失敗しない物件選びのポイントを、私の実体験を交えて分かりやすく解説し、
実際に役立つチェックリストとしてまとめました。
不動産投資初心者が物件選びで失敗しやすい理由
物件選びで失敗しやすい理由を3つ解説していきます。
表面利回りだけを見て判断してしまう
表面利回りはあくまでも「表面」なのです。
不動産屋さんのチラシの利回りに入っていない
実質利回りを計算しましょう。
例えば、下記のようなものがあります。
- 管理費(区分マンション)
- 修繕積立金(区分マンション)
- 広告費(賃貸募集する際にかかる)
- 火災保険・地震保険
- 固定資産税・都市計画税
- 金利支払い(ローン利用の場合)
- リフォーム工事費用
修繕費や管理費などのランニングコストを軽視するとあとからこんなはずじゃなかった…となります。
初心者でも分かる!物件選びのチェックポイント
不動産業界にいるものとして、騙される人が少しでも減るように
チェックポイントや私が購入するときに気を付けていることについて解説していきます。
(1) 立地は「駅距離」と「生活利便性」で判断
駅から徒歩10分以内、スーパーやコンビニが徒歩圏内だと入居需要は安定します。
利回りの都合上、駅から離れる場合は、生活利便性と駐車場があるか?もしくはバス停が近くにあるか?
そのバス便は頻繁にあるのか、などを確認します。
多くの人が言うように関東圏なら16号線内側を目安にしています。
(2) 家賃相場と購入価格のバランスを確認
利回りだけでなく、毎月のローン返済後に手元に残るキャッシュフローがプラスになるかを必ず確認しましょう。
実質利回りや返済比率を確認しようということです。
私は神奈川県内で表面利回り9%以上で購入することが多いです。
このぐらいあれば突発的な支出があっても対応できるからです。
そんな物件ないよ!と言われても作るのみです。
指値をしたり、退去後に家賃をあげたりすることです。
これが経験と勉強の成果です。
(3) 建物の状態と修繕リスクを把握
築年数が古い場合、購入直後に修繕が必要になるケースも。水回り・外壁・屋根などを必ずチェック。
他にお金がかかる設備としては給湯器、エアコンです。10~15年を目安に交換した方がよいかなぁと個人的には思います。
真夏にエアコン壊れると業者手配が追い付かず、入居者さんをホテル暮らしさせてしまうことなどがあります。。
(4) 管理体制を確認する
購入後の運営を任せられる管理会社がいるかどうかで、入居率の安定性が変わります。
あなたに今不動産を勧めている人は、あなたの家族にも会ってくれますか?
家族に会って紹介してくれる物件について話してくれるでしょうか。
「誰にも言わないで」「あなただけに特別な情報」「早くしないと他に取られる」などと言われていませんか?
私が物件を選ぶときの基準
不動産業界歴が長い私が物件を選ぶときの基準は?とよく聞かれるのでまとめます。
自分が「客付け営業できるか」を考える
不動産屋として働いていた経験から、自分がお客様に勧めたいと思えるかどうかを基準にしています。
- 駅からの距離はどうか?
- 周辺の生活環境は整っているか?
- 内装は入居者にとって魅力的か?
「この物件なら借りたい」と思える視点が、空室リスクを減らす最大のポイントです。
自宅から通える距離か
遠方の物件を管理会社に委託して上手にやられている方もいますが、
初心者にはハードルが高いです。
せっかくなら自宅の近く、もしくは通える範囲で始めて、いろんな経験を積みましょう。

物件選びを成功させるための心構え
初心者が失敗しないためには、安さや利回りの高さに惑わされず、入居者目線と長期的な収益性を意識することが大切です。
私が大切にしている「自分が客付け営業できるか」という基準は、初心者の方でもすぐ実践できる考え方です。
ただし、あれもこれもないとダメ、という考え方は捨ててください。
特に年収が高い方に多い傾向がみられます。
月の家賃が5万円の物件の場合、おそらく借りてくれる人は
月収15-20万円程度の人です。
そのなかでどんな設備を我慢して暮らすか、という観点から考えて物件を探すと良いです。
まとめ
- 利回りや価格だけで判断せず、立地・相場・建物状態・管理体制をチェック
- 「自分が営業マンなら勧められるか」という目線で物件を見る
- 入居者目線で考えることが安定した収益につながる