管理会社社員語る

不動産投資の賃貸管理で起きやすいトラブル事例と現役管理会社担当の解決法

2021-08-14

不動産関連業界に勤務して10年以上の私が、

不動産賃貸で目にしてきたトラブル事例をご紹介します。

必ず起きるわけではないですが、不動産投資を始めるとこんなことが起こる可能性があるのか、

ということを認識しておくだけで、すこし構えられると思います。

この記事でわかること

  • 不動産賃貸で想定されるトラブル事例
  • トラブルが起きたときに管理会社がどう解決するのか

トラブル1:騒音問題(生活音)

アパート・マンションは集合住宅です。

これは建物の造りにもよるんですが、音が響きやすい・響きにくいってあります。

それと、音に対してって人によって感じるレベルが全然違うので、解決も難しいです。

精神面でも聞こえる、聞こえないって変わってくるんです。

自分が疲れている、具合が悪い時には隣人の音が気になるけど、

元気で友人を呼んでいる時は隣人の音なんて気にならない。

極端な話ですが、こんな感じです。

隣人の音が気になって、精神的にやられるので家ではヘッドホンでずっと音楽聞いていますって方もいます。

管理会社としての解決ステップ

①被害者から電話くる

②騒音元に電話(不明の場合周辺すべてに電話)

※被害者が自分が電話したことを知られたくないから

直接電話しないでくれと言われるケースもあるので②は飛ばす場合もある

③現地に「騒音注意」の貼り紙もしくはポスティング

これでも解決しない場合は、警察呼んで下さいと言います。

警察は民事非介入ですが、女性の叫び声がする等、少しでも事件性が疑われる場合、通報しても良いと思います。

あと深夜に騒ぐとかは営業時間外なので、その時間に現行犯で注意するのは難しいです。

トラブル2:喫煙問題

騒音問題とよく似ています。

どこの部屋かわからないけどたばこの煙が入ってくる、

〇〇号室の住人がバルコニーでタバコを吸っている等の苦情が寄せられます。

最近は電子タバコが増えたので件数も少なくなってはきましたが、まだまだきますね。

管理会社としての解決ステップ

騒音問題と同じで、基本はヒアリング→貼り紙掲示 です。

犯人が明確にわかっている場合は玄関ドアに「バルコニー(共用部分)喫煙禁止」という紙を挟みます。

トラブル3:家賃滞納問題

家賃滞納は全体の10~15%くらは起こります。

うっかり忘れていました、という方もいれば、確信犯の方、生活が厳しくてどうしても遅れてしまう方等様々です。

近年では連帯保証人の代わりに

「家賃保証会社」に賃貸借契約をするときに加入させることが多くなりました。

この家賃保証会社は、連帯保証人の代わりとなる為、あまり抵抗がなくなってきたのではないでしょうか。

入居時に、一般的には入居者が賃料の20~100%(会社によって異なる)を支払うことにより、

万が一滞納があった際(一時的な支払い遅延含む)はオーナー(もしくは管理会社)が

「家賃保証会社」に連絡すると、賃料の建て替え払いをしてくれ、かつ督促もしてくれます。

本来はこの仕組みの商品が多かったのですが、最近は入居者が直接家賃保証会社に家賃を支払いし、

家賃保証会社からオーナー(もしくは管理会社)に家賃を送金するケースも多いです(集金代行といいます)。

この「家賃保証会社」を利用すれば、

入居者への督促の電話や手紙を出さなくてよくなる上に、

家賃も保証されるので安定的な収入が見込めます。

ただし、3か月以上の滞納になり、家賃の回収が難しいと判断され、裁判になると、

保証会社からオーナーへの送金は一時的にストップします。

こうなると、どうなるかオーナーもひやひやものです。

保証会社によって、賃料の何か月分まで保証されるか等が決まっているので確認が必要です。

管理会社としての解決策

滞納問題は、保証会社に加入すれば、そこまで過敏になることはないですが、

中には裁判まで行き、明け渡し訴訟までやる場合もあるので(ここまで行くと心理的疲労がすごい)、

入居者選びは慎重に行いましょう。

トラブル4:設備の不具合

こちらは建物が古くなるとダントツに多いです。

自主管理している物件が新しければそんなに設備の不具合もないでしょうが、

築25~30年以上経過するとどんどん設備の不具合の問い合わせが増えます。

・ドアや網戸が締まりづらい

・水道管を閉めているのに水がぽたぽた落ちてくる

・エアコンの効き具合が悪い

・トイレの換気扇から異音がする

もう本当に様々ありますが、自主管理に限界があるのであれば対策としては、

管理会社に委託する・24時間サポートを利用する等です。

トラブル5:入居者の死亡

滅多に起こることはないですが、入居者様が室内でお亡くなりになられて、かつ、長期間放置されると(夏は数日でもやばい)

臭いの問題や周辺にまで情報が行き渡ると心理的に新しい入居者が入りづらくなります。

どの年代の方も亡くなる可能性はありますが、

なるべく若い人を入居させる

高齢の方を入居させる場合は、

親族やよく連絡を取っている方が近くに住んでいることを条件にする等の対策が考えられるでしょう。

 

不動産投資における賃貸トラブルと解決法まとめ

上記は賃貸管理におけるトラブルの一例です。

自分に不動産投資が向いているか、向いていないかの判断材料にしても良いでしょう。

多くは管理会社に管理委託していれば管理会社が勝手に解決してくれて

オーナーに迷惑がかかることはほとんどありません。

時々オーナーに相談することと言えば、クレームによって費用が発生したときくらいです。

この程度だったら身構えられるというかたは是非不動産投資を一緒に始めましょう。

数戸の所有では頻繁にはトラブルは起きませんよ♪

ここまで、トラブルについてたくさん語ってきましたが、

メリットとデメリットも性格に把握すれば、怖いことはなくなります。

知らないで始めるのが一番怖いことです。

こちらの記事でリスクとメリットを正しく把握しましょう。→ワンルームマンション投資のリスク6つ・メリットも解説【体験談付】

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