築古マンションを買ってリフォームした我が家ですが、子供が小学生くらいになったら部屋数が足りないし狭いので売却予定です。
近い将来、築40年を超えたマンションは売れるのでしょうか。
自分自身が不動産業界で10年以上働き、不動産投資家として9年以上経過しているので、考察してみたいと思います。
リフォーム・リノベーションマンションは売れない?
築30年~築40年の間のマンションをリフォームして暮らしています。
2LDKの間取りで子供が3人いる我が家にはやや狭いため、最終的には売却予定です。
我が家の詳細の間取りなどはこちら→【リフォーム体験談ブログ】中古マンション概要|間取り・築年・広さなど
リフォームしたマンションに暮らしているのですが、売れないのでしょうか。
結論:今でも我が家のマンションは業者がリフォーム後に売りに出したりして、活発に不動産売買が行われています。
現在築38年です!!築40年を超えていきなり売れなくなるとも考えにくいです。
私なりの分析では、神奈川県川崎市内、駅徒歩2分、価格が妥当、この3点が築30年を超えてもなお売れる要因なのではないかなと考えています。
定期借地権のマンションは売れない?
我が家のマンションの土地の権利は
一部所有権、一部借地権となっています。
日本人は所有欲の高い人が多いので、家を購入するのに土地は借地!?と聞くと、所有権じゃないならヤダ!と思う人が多いのが一般的だと思います。
複雑な権利関係を読み解くのも嫌な人が多いし、何よりせっかく買うのに自分のものにならないのですから。
一方で、借地権のマンションは相場より安く買えることもあるので、値段によっては買いたい人が現れるといっても過言ではありません。
(知り合いは定期借地権のマンションを東京の港区麻布の一等地に破格で購入したと話していました)
売れなくて残っていた中古マンション特徴
私たちが購入したマンションは、不動産屋さんから1年以上売れなくて、残っていると聞きました。
(コロナ禍もあり売却活動が難航しているとも言っていましたが…)
2LDK、60平米台、築35年以上、8階建てマンションの4階部分です。南向き。
売れない理由(私の考察)
- リフォームしていない
- 不動産屋がマンション(現地)から遠く(電車で1時間程度)、積極的に売ろうとしていない
- キッチンなどに壊れている時計が置いてあったりと残置物がみられる
- 薄暗く、古い感じが出ている、お世辞にもきれいとは言えない(印象が悪い)
何度か買い付け希望が入っていたようですが、いろんな理由で流れてしまい、私たちが買うことになりました。
値引き交渉は280万円入れて、満額受けていただきました。
売却時に売主さんにお会いした際にお値下げいただきありがとうございました。と伝えたら、子供がいてこれからお金もかかるでしょうし、有効活用してくださいとお言葉を頂戴しました。(売主さんは60代の私たちの親世代)
私はリフォームしたら蘇るマンションだと確信して購入に至ったのですが、仕事で大規模リノベーションに立ち会っていたことが大きく影響しています。
一般の人が薄汚いマンションをみてどこまで再生できるかなんて想像できないですし、面倒くさいことが苦手な人が多いので、
売るためには多少手間と経費がかかっても綺麗にしたほうが早く売れるし、高く売れるのではないかと思います。
中古マンション売却を半年以内で効率よく終えるには
マンション売却では適正な価格設定が最も重要
まずは適正価格で販売することがマンション売却成功への一番の近道です。
私は先日ワンルームですが、1部屋売却を行いました。
不動産屋さんは業者だけが登録してみることができる、レインズやアットBBをいうサイトで過去の成約価格を見ることができます。
同じマンションであればこれらは参考にされるべきでありますし、
現在販売中のマンション内の他の区画があればその価格は無視できない価格となります。
根拠のある査定で提示された適正価格ならば、多くの物件は3カ月以内に売れます。
私の売った物件は売却依頼から2週間以内に契約しました。これは早すぎで値段が安すぎたと思われます(反省)。
売却依頼を行うと、まず査定をしてもらいます。
不動産業者の中には、到底売れるはずのない高値を提示し、売却依頼をもらって後から価格を変更させようとする業者もいます。
まず売却依頼をもらえないと不動産会社は儲からないからです。
そして、高値の査定で売主を「釣る」ような業者は、そもそも販売活動は行わず、売れずに売主が弱った頃を見はからって値下げしましょうと提案してくるので、その間の販売期間が無駄になります。
査定額を見極めるには、見積もりと同じで、複数の業者に査定を依頼し、極端な高値や安値提示の業者を避けるべきです。
売却依頼は、平均的な査定額を提示した業者の中から、連絡や報告がしっかりしている業者を選びましょう。
中古マンションであると、広さや階層で劣っていても、リフォーム状況などで高値で売れることもあります。
高い価格でチャレンジする場合は、上乗せ金額は適正価格の10%以内に収め、その期間は最初の1サイクル、3カ月以内までとしておきましょう。
売却活動で不動産会社と結ぶ契約では、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約とありますが、
不動産業者は必ず、専属専任か専任にしてくださいと言ってきますが、その業者が頑張ってくれなければ、囲い込まれるだけで、売主にさほどメリットはなく、
一般媒介契約で複数社に依頼し、一番高値で買ってくれる買主を見つけてきてくれたところで成約するのがいいと思います。
「長期間売れずにいる高値物件」との印象を市場に与えてしまうと、マンション売却は難しくなります。
マンション売却で効率よく成約するためには、3カ月を経過したら適正価格付近に金額を移し、積極的に宣伝活動をしてもらうのが正解です。
適正価格で売れないなら価格以外の理由を解決
売出価格を業者が提示した適正価格にしたのに売れない、というケースもあります。
売れない理由の代表的なもの
- 室内の状態が悪すぎる
- 内覧時の売主の印象が良くない
- 業者が適切に販売活動を行っていない
室内状況に問題があるケースでも、経年なりの劣化を見越した価格付けをしていれば、改めてのリフォームなどは必要ありません。
しかし、片付けや掃除が行き届いていない場合は別です。
「乱雑な部屋だな」と内覧者に感じさせると、悪印象は物件全体のイメージとして残ってしまうものなのです。
できる範囲で室内は小ぎれいにして、購入者に明るい印象を与えるように努めましょう。
内覧時の売主の対応が良くないのも、購入に至らない理由の1つです。聞かれてもいないのにセールスポイントを説明するのは、「何か、早く売りたい事情でもあるのかな?」と勘繰る内覧者が多くなり、逆にあまりにも無愛想だと、「この売主からは買いたくないな」となります。
そして最悪なのは、不動産業者が適切な販売活動を行っていないケースです。
これでは売れるわけがないのですが、実際はこういう業者も少なくありません。
売れずに半年を迎えてしまう前に、依頼先を変更しましょう。
再度複数の会社に売却査定を依頼し、査定額が妥当かどうかを見極めて、最良だと思える業者に依頼するのです。
マンションが半年以内に売れていく理由
マンション売却では3カ月がひとつの区切り
売主と不動産会社で締結する「媒介契約」の期限は3カ月が一般的です。
その間に売れなかった場合は、多くの不動産会社がこのタイミング(3カ月後)で価格を含めた条件の見直しを提案します。
そこで値下げ対応したら、次の3カ月は新価格での1サイクルです。
一度価格変更をして適正価格に近付けたので、次のサイクルで売れるケースが多いということもあり、2サイクル終わるのが半年であるため、半年で売れる物件が多いといわれています。
マンション売却は半年を経過すると困難に
2回目のサイクルでも売れなかったとすると、状況はさらに悪化すると言わざるを得ません。
「あの物件はもう半年も売りに出ているけど、売れない。何か問題があるんだな」と購入検討者が抱くイメージが悪くなるからです。
不動産会社も、長期在庫となった物件は、積極的に紹介しようという気持ちを保てなくなります。
「そんなことを言わずに頑張って!」と売主から言いたくなりますが、
他の物件を紹介した方が購入される可能性が高いとなれば、残念ながら営業マンからも見放された状態となってしまうのです。
こうなってくるとストレス溜まってきますよね。。
根本的に条件を見直して新たな売却サイクルに臨むか、マンション売却を中止することを考えなくてはいけなくなってしまいます。
マンション売却の成否は、第一に売出価格、次いで室内状況が価格に見合っているか、そして売主を含めた売却側の内覧者への対応が影響します。
売れない場合はどこに問題があるのか、不動産会社の担当者と相談して対策をしましょう。
マンション売却では、潜在顧客や内覧者にいかに魅力的な物件だと感じてもらうかが、何よりも重要です。
賃貸に出すという選択も
マンションが売れない場合、どうするか?
他人に賃貸するという方法もあります。
マンションが売れない場合、自分が所有者のままなので、管理費・修繕積立金は自分で管理組合に収める必要があります。
ただ、他人に貸すと家賃収入を得ることができます。いわゆる大家さんです。
家賃が「ローン+管理費・修繕積立金」の金額を上回れば、収益を受けることができます。
※現実には固定資産税や修繕費がかかります。
※また、住宅ローンの場合、賃貸に出すときはローン借り入れ銀行に確認が必要です。
マンションが売れなくても、賃貸需要があれば、貸すことはできます。
売買需要と賃貸需要は、地域によって全然違います。
どちらも検討してみてはいかがでしょうか。
マンションの購入時のポイント
以上を踏まえて、今後マンションを購入される方へアドバイス。
「割安だから買う」ではなく「割高でも良い条件の物件を買う」
供給過多、人口減少等の要因で、価格や賃料の調整で買い手/借り手がつき、資産としての処分活用ができた不動産も簡単に処分活用ができない物件が増えています。
そんなトレンドの中、「安いから」というだけでは買わないことを覚えておいてください。
割安物件には必ず、その理由があります。
相続や買替えで処分を急いでいるような場合であれば検討できますが、それ以外の割安物件はなぜ安いのかをよく考えましょう。
同じマンション内で極端に安い住戸があるものであれば心理的瑕疵物件(室内で亡くなった、嫌悪施設が近い等)かもしれません。
「少し我慢して通勤すれば大丈夫」なエリアは、多くの人には我慢できない通勤条件なのかもしれない。
自分は「安いから」買ったとしても、次に処分する時に「安いから」では売れないかもしれない。
ただし不動産が余る時代とはいえ、自身が不動産購入を検討しているそのエリア全体が無人集落になるわけではないです。
都市圏であれば少子高齢化や過疎化が進んだとしても需要がゼロになるわけではありません。
需要が半減したとしてもまだ半分の不動産は売れる、もしくは貸せる。その時その半分に残っているような物件であるかどうかを考えましょう。
売却や賃貸に出す(処分する)前提の場合の不動産選びで言われていること
1に立地、2に立地、3.4がなくて、5に立地
都心では駅近であればあるほど、売れない確率がさがります。
郊外のマンションでも駅や栄えているエリア(繁華街)の近くであれば、売れない確率はさがります。
追伸:バルコニーの向きですが、一番人気のある南向きが買えるのであればそれに越したことはありません。
ただ、西向きだから売れないってこともないです。不動産会社社内の人間にアンケートとったところ、東向きと西向きの任期は同じくらいでした。(個人的には絶対東派なのですが、西もまぁまぁ人気あります)